- タイトル
- 少年少女
- 発売日
- 2010.09.22
- 価格
- ¥ 3,000 (税込)
- 品番
- YCCW-10120
- レーベル
- ヤマハミュージック
コミュニケーションズ
このアルバム『少年少女』は、独立した11曲で構成されているが、「家出少女」から始まり、「不良少年」で幕を閉じる1つの大きな物語として聴くこともできる。
そして、「不良少年」から始まり「家出少女」で終わる物語とも考えられる。
そう考えた時、各曲の主人公は、「男」「女」が交互に登場し、「人間失格」では、本来の「人間」としての物語、「旅人だもの」では、偶然すれ違う「家出少女」と「不良少年」の物語が歌われているようにも思える。
- 01 家出少女

- アルバムからの先行シングル。
中村 中が一緒に暮らしている母が「今日は何時に帰ってくる?」と尋ねたとき、中村は「今日、無事に帰って来れる保証はない」と、ふと思ってしまったことが、この曲のきっかけとなったという。 - 02 ここは、風の街

- 中村 中には、自分を裏切ったり見捨てたりした者への恨みを歌った「恨み節」が多いがこれは、相手側から見た恨み節。
それは自分に対しての悪口であり、シニカルなユーモアでもあるようだ。
中村 中のデビューシングル「汚れた下着」には、「風の街を捨てて」というカップリング曲が収録されている。 - 03 独白

- 中村 中には珍しい、しかも質の高いダンスナンバー。
延々と独り言=独白する女。その内容は、毒まみれ。
この女は、何処から来たのか? どうしてこんなに毒を吐き続けるのか? - 04 初恋

- 少年の淡い恋心に隠された、禁じられた想い。
- 05 秘密

- 秘められた関係を、濃度たっぷりに歌いかける。
「初恋」と同じく、一人称は「僕」となっているが、男性を感じさせない…。 - 06 人間失格

- 「家出少女」「不良少年」とこの曲が、アルバムの三本柱と考えられる。
特に、アルバムの中央にあるこの曲は、大黒柱的な意味を感じさせる。 - 07 旅人だもの

- 元・野狐禅の竹原ピストルとの共作。
「不良少年」を感じさせる無頼派の竹原と「家出少女」の中村。
二人の旅人がクロスする瞬間。 - 08 戦争を知らない僕らの戦争

- アフガニスタンやイラクで、今も戦争しているアメリカ。
そのアメリカの年間の戦死者をはるかに超える人たちが、死を選んでいる今の日本。
先行シングルと繋がる、ある仕掛けが。 - 09 青春でした。

- 「独白」と同じく、中村 中には珍しい「打ち込み」の楽曲。
「風の街」を捨てた女の、現在の姿なのか? まったく別の女なのか? - 10 ともだちになりたい

- 友達になりたくて、他人を傷つける。
劣等感にまみれた青春時代に、誰しも思い当たることかもしれない。
しかし、「家出少女」で中村が「無事に帰れる保証はない」と感じた事件がこんな理由で引き起こされたとしたら? - 11 不良少年

- 家出少女も、人間失格も、不良少年も、大人から見れば出来損ないかもしれない。
でもはじめから大人で生まれて来た人間はいない。
不良少年は、青春を追い続ける旅に出たのか。
青春との訣別の旅に出たのか。
中村 中自身は洋楽をほとんど聴かず、知識も驚くほど少ない。
したがって、意識したことはないはずだが世界的にみれば、コンセプトアルバムには、難解と言われながらも歴史的な名盤となったものが数多く存在する。
中村自身も「自分の最高傑作」と断言するように、この『少年少女』は、日本の音楽史に残る作品になるのではないだろうか。


